日本地球惑星科学連合メールニュース 10月号 No.301 2017/10/10
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└■ 1.巻頭言
公益社団法人日本地球惑星科学連合 会長 川幡穂高

10月に入り,大学院生活を始めた秋入学の新しい学生さんも多いことと思います.日本の入学式は4月に行われていますが,数年前に某大学で秋入学が検討された際には,入学の時期が新聞などでも話題になりました.以前,日本の識字率は高いということを話題にしましたが(2016年12月巻頭言),江戸時代の寺子屋などでは入学の時期は決められていなかったようです.明治になると,西洋の教育システムが導入され,日本の学校も当初は欧米と同じ9月入学でした.その後,政府が会計年度を4月から翌年3月までと改定したため,それにならい,学校の年度も4月開始となりました.もともと江戸時代から税収はコメなどが中心だったので,秋に収穫したコメを集計し納税していたのでは,1月が会計年度開始では間にあわなかったのと,大英帝国の会計年度が4月という事例もあったため,このようになりました.現在でも,日本と英国の会計年度は4月開始です.
現在,各国の入学シーズンは様々で欧米各国,中国,ロシアなどの多くの国では9月開始,シンガポールでは1月,タイでは5月,カンボジアでは10月です.日本では,1947-1949年に250万人以上, 1971-1974年にも第二次ベビーブムと呼ばれた期間には,年間200万人が生まれました. しかし,現在出生数は減少し, 100万人以下となっています.大学においても,地方の私立大学では定員割れのところが見受けられ,首都圏の大学においても定員を厳格に守り,以前より学生を入学させないように努めるところも出てきたようです.教育や研究水準の向上を目指すためには,海外からの優秀な留学生の入学も必要です.その人達がスムーズに日本の大学で勉強できるよう,入学の時期は近い将来変わっていくかもしれません.
人数の関係では,日本地球惑星科学連合の会員数は,皆様のおかげで,この数年増加してきました.今年の9月末現在の会員数(ID数)は10,010名となり,1万人を超えるに至っています.今後も,皆様に魅力ある学問の交流の場を提供していきたいと考えています.とくに,連合大会の参加者数は,セッション数と相関する傾向があります.現在,セッションを受け付けておりますので,積極的に提案していただければとお願いする次第です(10月12日(木)17:00まで). また今月は代議員選挙の投票期間中です.この度,多くの方に自選・他薦を含めて代議員候補となっていただき,どうもありがとうございました.会員の皆様の意志に基づいて連合を運営するためにも,代議員選挙への積極的な投票をお願い致します(11月1日(水)17:00まで).投票方法は,投票期間中に会員ページ(https://www.member-jpgu.org/jpgu/ja/)へご自身のIDとパスワードでログインし,左側の「代議員選挙」ボタンから投票画面へお進みくださればと思います.よろしくお願いいたします.