・Penelope Cruise 速
 発見! 深海底の湖畔
 東地中海は日本周辺と極めて類似した地学的背景があります。それはプレートの沈み込みがあることです。地中海の場合は、アフリカ大陸のプレートがヨーロッパ大陸の下に沈み込んでいます。従って火山や地震がギリシャでは活発に見られます。
 地中海の原型は今から3500万年前に形成されました。その後600万-500万年前の約100万年の期間に閉鎖された内海となり海水が急激に蒸発したため、海水面が現在より3000m低くなり、地中海はほぼ干上がって大部分は塩の砂漠となったと考えられています。そのため、現在でも東地中海の海底には2-3kmの厚さで岩塩層が存在しています。今回白鳳丸がNSSを用いて観測した塩水湖(塩分約30%、水温14.3℃)は、海底下に存在する岩塩層が溶けた高塩分の水が、海底の窪みを満たしているものです。塩水湖では高塩分のため、観測機器の傷みが激しく、観測が非常に困難でした。NSSはTVカメラで海底をモニターしつつ柱状コアの採取が可能なため、世界で初めて湖畔からピストンコアサンプルを取得することができました。湖畔の試料には塩水湖の水位変化等様々な歴史が記録されていると期待されます。
調査地点 塩水湖を横断する反射断面図
三次元地形図
海底観察中のペイロード監視カメラ画像

塩水湖(中央より上)と海底(中央より下)の境界.泥の表面から塩水湖へ白色の流体が流れ込んでいる

塩水湖から数m離れた地点の海底観察ビデオ画像.渚や湖畔に似た地形が見られる


連絡先:tokuyama@ori.u-tokyo.ac.jp